BtoBの製造業について考える(株式会社クレイコンサルティング)

ブログ毎日更新中。50歳で製造業を退職、中小企業診断士として2025年4月に独立開業しました

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

製造業マーケティングとは

マーケティングとは「製品・サービスなどを通じて価値を創り、提供し、浸透させること」とされています。従来は「市場創造のための総合的活動」、つまり製品やサービスを売るための活動と位置づけられていました。その中でも製造業におけるマーケティングに…

デザイナーの仕事

消費者向け、企業向けのいずれの製品についてもデザイナーと言えば何もないところからスケッチを描いてカッコいい形を作り出す、というイメージを持っている人が多いようですが、実際にはデザイナーには地味な仕事がたくさんあります。新しい製品の外観を生…

製造業における商品企画とは

商品企画はアイデア勝負のクリエイティブな部門だと思われることがありますが、実際には多くの制約を考慮しながら調整することが多く、会社の経営方針に影響する難しい部門です。これは製造業だけでなく、飲食、流通、金融、旅行、卸売業など、実際はどの業…

塩水噴霧試験とキャス試験

金属製品の耐食性(錆に対する強さ)を評価する方法で最も有名なのが塩水噴霧試験(Salt Spray Test)です。また、その塩水に酢酸と塩化銅を加えて評価するのがキャス試験(CASS test)です。私は過去にたくさんテストをしたのでその経験を書いておきます。 …

各国の2.4GHz無線認証

近年、電波による通信は身の回りにあふれかえっています。テレビや電話だけでなく、スマートフォンのWifiやBluetoothは個別のユニットとの混線しない低電力での通信で実現できていて、年々消費電力が減ったおかげで電池の持ちがよくなっていることは実感でき…

バフ工程の難しさ

バフ工程は金属製品などの表面の凹凸を削り取って光沢を出します。バフと呼ばれるフェルトのような布に固形の研磨剤を押し付けたあと、研磨剤と金属製品をこすり合わせて加工を行うものです。この工程は金属加工の中でも管理の難易度が高いのでその特徴を挙…

非関税障壁に対応する必要性

非関税障壁(Non-Tariff Barriers, NTBs)とは、関税以外の手段で国際貿易を制限または調整する政策や規制のことです。非関税障壁にはいろいろな種類がありますが、ここでは私がヨーロッパで経験したいくつかの例を紹介します。ヨーロッパの規制で私が経験し…

5M管理とは

5M、または4M管理について説明します。5Mとは調べると情報源によって多少のばらつきがありますが、概ね以下の5項目とすることが多いようです。・Man(人)・Machine(機械・設備)・Material(材料)・Method(方法)・Measurement(計測)これに追加もしく…

製品を床に落とした場合の対応

製造工程では加工する製品をうっかり床に落としてしまうことがあります。もちろん避けるべきことですが、それでも発生を撲滅するのは難しいことです。この場合、品質保証の観点で考えられる対応としては下記のいずれかです。・ 落下した部品は廃棄とする・ …

価格転嫁を推進するための価格交渉推進月間とは

中小企業庁、経済産業省は中小受託事業者(下請事業者)のエネルギー価格や原材料費、労務費などの高騰を発注元からの単価への反映を推進しています。これは、発注元の規模が大きく決定権があるため、取引の関係上優位に立ちやすいための措置です。 経済産業…

手直し工程立ち上げの難しさ

品質問題が発生すると生産は大きな影響を受けます。量産が停止され、原因究明の調査が行われ、同じ問題が再発しない対策をして、量産が再開されます。それとは別線で検討するのが「手直し工程」です。製品を修理して品質保証できることが確認できれば多くの…

オズボーンのチェックリスト9か条とは

ブレインストーミング(ブレスト)という言葉の生みの親であるアレキサンダー F. オズボーン(Alexander Faickney Osborn)が発想法として考え出したのが、「オズボーンのチェックリスト」です。使い方は、アイディア出しの対象やテーマを決め、チェックリス…

中小受託事業者と委託事業者

2025年1月17日の報道によると、公正取引委員会と中小企業庁は「下請け」という法律上の名称を見直し、下請け事業者を「中小受託事業者」、親事業者を「委託事業者」に改める方針とのことです。これは価格転嫁が進まない一つの理由として受託事業者が下請けと…

JIT改革の基本精神十か条

製造業には有名な「改革の基本精神十箇条」というのがあります。これはトヨタ生産方式から生まれたジャストインタイム(Just In Time:以下JIT)の考え方によるものです。私の以前の職場でも毎週月曜日の朝礼で唱和いたこともありました。<改革の基本精神十…

ショットピーニング工程のメリットと管理ポイント

ショットブラスト、ショットピーニング、サンドブラスト工程は似た工程です。いずれも圧力をかけて粉(メディア)を発射し、製品にぶつけることで加工を行います。ショットブラストは軽いメディアを使って製品の表面を整える一方、ショットピーニングはやや…

PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)で考える

中小企業診断士の勉強を始めて最初に感心したのがプロダクトポートフォリオマネジメント(Product Portforio Management:以下PPM)の考え方です。有名なボストンコンサルティングで発明されました。 自社の取り扱う製品について、その市場の成長率と製品の…

塗装の評価の種類と注意点

塗装工程が正しく行われたかどうかは完成品を観察しても判断しにくいところがあります。そこで一般的に行われる塗装に期待される機能ごとに評価方法を挙げてみます。<色>標準見本との比較です。測定器も存在します。色を測る場合は光源の種類と明るさ、測…

製品認証における形式認定と自己宣言の違い

日本に限らず世界各地で製品の販売や使用に公的な認証が法律で求められていることがあります。例えば2.4GHzの無線認証や、電池規制、製品の安全性、有害物質規制などです。実際には私的な認証もありますが、ここでは法律で求められる認証の方法で、大きく分…

防水構造の保証と検査

腕時計、スマホ、デジカメなど家電製品で防水のものが増えました。防水はかなり前からありますが、品質保証が難しい機能です。その構造の特徴と品質保証の方法について書いてみます。 <防水構造とは>防水はわずかな隙間があると成立しません。ですのでゴム…

浸炭焼入れの品質管理と生産管理

炭素鋼の表面硬度を上げる代表的な熱処理による加工方法が浸炭焼き入れです。対象となる低炭素鋼に表面から炭素を浸透させて熱処理することで、だいたい表面から0.5mmぐらいの部分に焼き入れで硬度を上げます。それより深い部分は硬度がそれほど上がりません…

品質検査は選別ではない

品質管理では「検査は選別ではない」とよく言われます。品質検査と選別の違いを考えてみます。 <選別>字の如く選り分けることです。量産品の中に適合品と不適合品が混在している状態に対して決められた項目について測定、判定を行い、適合品だけを選り分け…

混入、欠品、仕様違いをコケシと呼ぶ理由

製造現場、品質管理、営業でもよく聞く不適合に関する言葉に「コケシ」があります。前職ではさらに「ゴミ」を追加して「ゴミコケシ」という表現でこれらの品質問題だけを抽出した月例の報告書も昔はありました。ゴ:誤造ミ:未加工コ:混入ケ:欠品シ:仕様…

「PDCAを回す」のを意識するために必要なこと

「PDCAを回す」というような表現はコンサルタントの話だけではなく、一般的に業務の見直しや効率化の話をするとよくでてきます。このPDCAとは、Plan、Do、Check、Action、Plan...というループを繰り返すことで業務の精度や効率が高まっていく様子を表してい…

社内共有ドライブの5Sの進め方

社内のネットワークにつながった社内共有フォルダには日々多くのファイルが保存され、ファイル容量はどんどん大きくなるのはどこの会社でも似たような状況のようです。そこでファイル容量を抑えたり、いらないファイルだらけにならないようにするための活動…

中小企業診断士やコンサルタントを使うメリット

中小企業診断士については検索するとたくさん情報がありますが、私の視点からその役割と目的をまとめておきます。<中小企業診断士にコンサルタントを依頼する目的>企業経営に何も問題がないとよいのですが、実際は現状の問題、将来の戦略などを練る際には…

「なぜ5回」で原因を特定することができるか

なぜ5回、なぜなぜ分析といえばトヨタ方式で製造業に普及した原因究明の方法です。発生した問題に対して「なぜ?」を繰り返していくことで根本原因にたどり着くことになるのですが、簡単そうに見えて実際には少しコツが要ります。 なぜなぜ分析 - Wikipedia …

営業が製品に関するレポートを書く時に気を付けること

営業や販売会社に所属していて、製品の仕様や品質問題について企画、設計、製造などの関連部門に対して報告書やレポートを書くことがあります。このレポートを書く時は特に注意が必要です。 <営業から製品の仕様についてレポートするのが難しい理由>私の前…

「店をやりたい。儲けなしでいい」でも準備は必要

中小企業診断士の話をすると、友人から「定年になったら友人とカフェを開きたい」とか「定年になったら好きな飲食店をやりたい」という話をうかがうことがあります。そして「利益はトントンでいい。趣味だから」という但し書きが付きます。実際のところ、例…

製造におけるトレーサビリティー(追跡可能性)とは

製造業におけるトレーサビリティーとは、製造過程をさかのぼって情報を追跡できる仕組みを指します。日本語では「追跡可能性」だそうですが、実際には「トレーサビリティー」や「トレサビ」と呼ばれることが一般的です。多くの場合、ISO9001などの品質管理規…

赤字経営だった中小企業

購買業務を行っていると、取引先が倒産し、その原因が赤字経営だったことを知る場合があります。赤字経営は、発注元・製造委託先双方にとってリスクとなるため、避けるべき状況です。ここでは、製造委託先が赤字になった原因を考察します。 1. 価格競争製造…