2025-12-01から1ヶ月間の記事一覧
近年、「ESG対応が必要だ」「取引先からESGを求められる」という話をよく耳にするようになりました。その中で多くの経営者が感じているのが、「それってCSRと何が違うのか?」という疑問ではないでしょうか。結論から言うと、CSRとESGのS(社会)は、扱うテ…
「議事録はあまり書いていない」これは、多くの中小製造業でよく聞く言葉です。理由を聞くと、忙しくて時間がない、会議内容を全部書くのが大変、口頭で分かっているから問題ない、といった声が返ってきます。しかし、取引条件や価格交渉が重要になる今の環…
「取適法(中小受託取引適正化法)によって定期的な価格交渉が必要になる」、「だから原価管理の重要性が高まる」最近よく聞く説明ですが、この話は少し抽象的です。なぜなら、多くの中小製造業では少なくとも年に一度の決算で自社の費用構成(人件費・材料…
インボイス制度が始まり、「インボイス登録=10%の値上げになる」という言葉を、いまだによく耳にします。しかし、前職で発注側にいた立場から言えば、この理解は正確ではありません。今回は、すでにインボイス番号を取得している経営者の方に向けて、「な…
技術には自信がある。品質にも妥協していない。誠実に仕事を続けてきた。それでも最近、「取引が減る」「評価が上がらない」「将来が見えにくい」と感じている経営者は少なくありません。こうした状況に直面すると、「技術が足りないのではないか」「自分の…
中小製造業において、新規取引先の開拓は永遠のテーマです。特に近年は、特定の大手取引先への依存度が高い、しかし既存取引先の生産を犠牲にするわけにはいかない、一方で、将来リスクを考えると新規顧客は育てておきたい、という、一見すると矛盾した状況…
中小企業、とくに製造業やBtoB企業では、「土日に30分だけメールを返す」「日曜に少し資料を整理する」といった働き方が、これまで珍しくありませんでした。本人も納得しており、会社としても助かっている。しかし、2026年以降の労働基準法の考え方では、こ…
中小企業において、5S活動や改善活動、社内プロジェクトが途中で立ち消えになることは珍しくありません。「最初はやる気があった」「全社で取り組む方針だった」はずなのに、いつの間にか誰も話題にしなくなる。こうした失敗には、ほぼ共通する原因がありま…
組立を生業とする事業では、「原価管理が難しい」と感じている経営者の方が少なくありません。その理由の多くは、製品ごとに発生する作業が細かく、しかも日々の変動が大きいことにあります。しかし重要なのは、「原価を完璧に把握すること」ではなく、経営…
中小の樹脂成形業では、「材料費と人件費、あとは電気代ぐらい」という感覚で原価を捉えているケースが少なくありません。しかし実際には、樹脂成形の原価はロットサイズと段取り替えを中心に構成されており、ここを曖昧にしたままでは、・なぜ小ロットが赤…
製造業における品質不正の問題を考えるとき、「不正をした人が悪い」「モラルが足りない」という議論に陥りがちです。しかし、実際の現場を見ていると、不正は個人の資質よりも、組織の仕組みによって生まれているケースが少なくありません。その代表例が、Q…
近年、パワハラを理由に管理職が処分される事例を耳にする機会が増えています。これは中小企業においても無関係ではありません。特に注意が必要なのは、経営者や部長クラスが強いリーダーシップを発揮する組織です。そのような組織では、中間管理職の言動が…
中小企業において品質不正が問題になると、経営者から管理職に対して次のような言葉が投げかけられることがあります。「管理職として責任を持て「もっと現場を見に行け」どちらも、方向性としては正しい指示です。しかし、現場ではこの言葉が次のように理解…
製造業を中心に、近年「記録の信頼性」がこれまで以上に問われる場面が増えています。品質クレーム、顧客監査、ISO審査、不具合調査――その多くで共通して出てくるのが、「この記録は、どのように作られ、どのように管理されていましたか」という問いです。こ…
事業計画書や顧客向け説明資料を作成する際、導入予定設備を説明するために設備メーカーのカタログ写真を貼り付けることは珍しくありません。その際に、「引用:〇〇社カタログより」と記載していれば問題ない、と考えてしまいがちですが、この対応は最適と…
工場緑化というと、環境配慮やCSRの文脈で語られがちですが、実際には極めて実務的な目的を持っています。・工場騒音の緩和(住宅地隣接工場では特に重要)・粉じん・視線の遮蔽・夏場の輻射熱低減による作業環境の改善これに加えて近年は、・従業員に対する…
中小製造業の経営者の方から「補助金を使った設備投資を考えているが、いつ動くのが正解なのか分からない」という相談を受けることがあります。結論から言うと、補助金の活用にはコツがあり、特に重要なのが、「募集時期」と「契約・支払いのタイミング」で…
企業における不正は、経営者だけでなく現場に近い管理職が最初に気づくことが少なくありません。品質不正、会計処理の歪み、ハラスメント、法令違反の兆候。そのとき管理職は、非常に難しい立場に置かれます。「上司に報告したが、対応されない」「名前を出…
工場の安全と聞くと、多くの経営者がまず思い浮かべるのは従業員の保護具、設備の安全装置、危険作業のルール化などでしょう。しかし、実際の事故リスクをよく観察すると、意外と抜け落ちているのが「訪問者の安全」です。商談で来社した人、工場見学の方、…
製造業の現場を回っていると、化学物質管理や法令調査をいまだに手作業で調べている担当者がいます。化学物質の規制は年々増え、関連法令も複雑化し、政府サイト・業界サイト・通知文書が入り混じっています。本来これらを一つひとつ検索して整理するだけで…
中小製造業の現場では、「指示をしないと動かない」「やる気が見えない」と感じる従業員が一定数存在します。しかし、これを単純に“本人の問題”として扱うと、組織の改善のチャンスを逃すことにもつながります。実際には、指示待ちを生み出す要因は会社側と…
地域の方々に「何をしている会社なのか」「雰囲気がよい会社だ」「働きやすそうだ」と感じてもらいたい——。こうした目的から、SNSの活用を検討する中小製造業はここ数年で確実に増えています。特に採用や地域交流を重視する企業にとって、SNSは非常に相性の…
金属部品の製造方法には、鍛造、鋳造、プレス、曲げ、研磨、表面処理などさまざまな工法があります。その中で切削加工は、精密部品づくりに欠かせない基盤技術として長年にわたり活用されてきました。しかし、切削加工の本質的な価値は知られていても、他工…
経営会議や事業計画の議論の場になると、「これをやってみてはどうか」「面白いアイデアがある」といった提案が出ることがあります。アイデア自体は組織の活力になるため歓迎すべきものですが、問題は“アイデアをそのまま戦略として扱ってしまう”ケースが少…
多くの BtoB 中小製造業では、認知度向上の取り組みが後回しになりがちです。特定の主要顧客が安定していれば、新規顧客向けの営業活動も限定的となり、「わざわざ広告を打つ必要はない」と考えるのは自然な流れです。しかし、近年の深刻な人手不足、とくに…
製造業では「技術がすべて」「現場は腕で勝負」という価値観が根強く残っています。しかし現代の中小製造業においては、技術力だけでは組織が維持できません。その背景には、生産性・品質・安全・離職率・顧客対応など、企業運営のあらゆる場面に「人と人と…
優秀な人材の確保と定着は、規模に関わらずどの企業にとっても最大の課題です。特に変化の激しい現代において、「昔ながらのやり方」では通用しない時代が来ています。「従業員の指導はしているが、離職率が下がらない」「若い社員の主体性が感じられない」…
中小企業にとって、事業計画書は「補助金申請に使う書類」や「金融機関に求められた資料」という印象が強いかもしれません。しかし本来の姿は、会社がどこへ向かうのかを示し、そのために何を実行するかを整理した経営の設計図です。客先への説明でも、補助…
近年、「生成AI」が急速に普及し、業務効率化や文章生成といった使い方が一般化してきました。しかし、AIの本当の価値は、単なる作業の自動化ではありません。経営者の判断を再現し、意思決定を補助する存在になること。ここに中小企業にとっての大きな可能…
工場や製造現場に顧客が訪問した際、「雑然としている」「もっと整理整頓を徹底すべきだ」と指摘を受けるケースは少なくありません。ここで多くの企業がやりがちな対応が、とりあえず片付けることです。棚に押し込み、段ボールを隠し、配線を見えないところ…